資格や専門学校への入学なしにできる美容関連職業、レセプションスタッフとは?

スタッフ

レセプションスタッフとは

レセプションには「応対」「応接」「受付」といった意味があり、つまりレセプションスタッフは「応対」「応接」「受付」を行うスタッフということになります。
レセプションスタッフはホテル、レストラン、劇場、企業、病院などでも働いています。
レセプショニストとも言います。
ここでは、美容室や美容サロンで働くレセプションスタッフについてご紹介します。

レセプションスタッフの仕事

美容サロンや美容室は接客業でもあるので、スタッフはていねいなお客様対応をしなくてはいけません。
美容サロンや美容室の接客対応は、美容師であるスタイリスト、スタイリストの助手であるアシスタントが行うことが多いのですが、美容師に美容師の仕事に集中してもらうため、美容師とは別に接客対応専門のレセプションスタッフを採用している美容サロンや美容室があるのです。

お客様対応

来店したお客様をていねいに迎え、受け付けし、案内します。
お客様が待合室で快適に滞在できるよう、待合室の環境管理も行います。それには、雑誌などの読み物や飲み物の用意だけではなく、待合室を清潔に保つことも含まれます。
お客様が来店して最初に迎えるのがレセプションスタッフなので、お客様にとっての「店の第一印象」を決定付ける、大切な役割です。

電話対応

店にかかってくる電話に出るのもレセプションスタッフの仕事です。
電話は予約の申し込みや確認予約のキャンセル場所や営業時間の問い合わせ取り引き先からの連絡企業からの営業電話など、さまざまです。予約など、店への問い合わせにていねいに、明るくハッキリと、相手が聞き取れるようにゆっくり話すことも大切ですが、店には用のないと思われる営業電話でも、できるだけ明るくていねいに対応しましょう。その人は仕事で電話してきているだけですが、この先、もしかしてお客様として来店するかもしれないのですから。
間違い電話も同様です。

予約の受付・管理

予約の受付もレセプションスタッフの仕事です。
予約を受けたら、その日時の美容師の予定などを確認し、大丈夫であれば、予約を確定します。
美容師の予定がすでに埋まっている場合もあります。そんなときは、お客様の希望と美容師の予定をすり合わせ、調整しなければいけません。
昔は、美容院の予約と言うと、電話するか、直接来店して行うものでしたが、今はホームページや集客媒体からのネット予約もできるようになりました。レセプションスタッフはそうしたアイテムを使いこなし、かつ店の美容師、メニュー、料金、クーポンなどの情報にも精通し、的確に予約を受け付けできるようにしなくてはいけません。大変です。

会計・見送り

来店したお客様を迎えるのがレセプションスタッフなら、見送るのもレセプションスタッフです。
会計もレセプションスタッフの仕事です。クーポンやキャンペーンなどの有無もしっかり把握し、施術内容に合った料金で会計しなくてはいけません
お客様の上着や荷物を預かっている場合、これもていねいかつスマートに返却します。

在庫管理

店で販売している美容関連商品や店で使う消耗品の在庫管理も、レセプションスタッフの仕事です。もちろん、必要に応じて業者に発注します。
シンプルな業務かもしれませんが、例えば施術に必要なシャンプーが切れていて美容師が仕事をできなかったりすると、お客様にとても不快な思いをさせる可能性があります。意外と侮れません

マーケティング・営業

店によっては、店のお客様を増やすために欠かせないマーケティングや営業もレセプションスタッフの仕事に含まれます。
営業と言っても外回りに出掛けたり、テレフォンアポイントメントを行うわけではありません。店のホームページを更新したり、SNSで情報を発信して集客に貢献します。

事務作業

レセプションスタッフは、スタッフの勤怠管理や売上管理、書類作成などの事務作業も行います。
表に立つ仕事ばかりではなく、縁の下の力持ちとなるような仕事もあるわけです。

レセプションスタッフに必要な資格

美容室や美容サロンのレセプションスタッフになるのに、美容師にとっての美容師国家資格のような、「これがなければなれない」という資格はありません

ただ、接客スキル、ビジネスマナー、正しい言葉遣いを身につけておくと便利なので、そうしたスキルを学べる専門学校や講座に通うと良いかもしれません。
また、ビジネスマナーの民間資格などを取得しておくと就職のときや、レセプションスタッフとして働くときに役に立ちます。

レセプションスタッフに向いている人

レセプションスタッフは接客業です。お客様をもてなし、快適に過ごしてもらうことがレセプションスタッフの仕事です。
そのため、明るくハキハキと挨拶でき、しっかりコミュニケーションが取れる人でなければ務まりません。
また、お客様に快適に過ごしてもらえるよう、お客様の表情や言葉遣いなどからお客様が望んでいるサービスを察知できるような鋭い観察眼も必要です。
この観察眼があれば、お客様に細かい気配りもできます。
美容業界は流行にも敏感にならなければいけない業界なので、美容に対する強い関心を持っている人も、レセプションスタッフに向いていると言えるでしょう。

レセプションスタッフの収入

レセプションスタッフの給料は、アルバイト勤務の場合は時給900円~1000円ほど、正社員勤務の場合は月給17万円~24万円ほどだそうです。
レセプションスタッフをまとめるリーダーのような役職に就けば、給料も上がります。

レセプションスタッフの就職先

美容業界のレセプションスタッフの就職先は、美容室、美容サロン、ネイルサロン、エステティックサロンなどです。

レセプションスタッフのやりがい

レセプションスタッフの仕事は接客業なので、やはりお客様に満足してもらうことが一番のやりがいになるでしょう。
また、予約の受付・管理からお客様対応、会計、事務仕事など、やるべきことが多いので、そうした細々した業務をやり遂げる達成感もやりがいになるはずです。

レセプションスタッフの大変なこと

とにかくやるべきことが多く、細かいことにも気を配らなければいけないので、精神を集中させなければならず、そこが大変なポイントです。
お客様対応が仕事なので、ときにはクレームに対処しなければいけません。精神的に疲れる仕事です。

まとめ

レセプションスタッフは、美容そのものの業務に直接関わることはなく、美容室、美容サロンでは縁の下の力持ち的な存在です。給料も決して高額とは言えません
しかし、「店の第一印象」を決定付け、お客様からの信頼を得なければいけない、大切な役割を担っています。
美容室や美容サロンとお客様をつなぐ重大な責任やりがいを持った仕事、それがレセプションスタッフだと言えます。

クレーム対応など、大変なこともたくさんありますが、大変なことのない仕事はありません。
美容業界に強く関心があり、しかも接客業が好きだという人は、レセプションスタッフの仕事に向いているかもしれません。

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