議論沸騰! 美容師は将来性のある仕事なのか?問題

将来性のある職業とは、将来も今のように安定した収入を得られる職業であり続けるに違いないという、明るい将来象を描ける職業のことです。

はじめに

多くの人が、将来性のある職業に就きたいと考えています。その職業に就いたものの、拘束時間が長く、自分の周囲と比べて低収入だと将来を不安に感じてしまいます。
ですが、現状が多少辛くても、明るい将来が望めるなら、踏ん張って続けられるというものです。

美容師の現状

美容室の2023年の市場規模は総額約1兆3500億円で、コロナ禍の影響が減少し始めた2022年頃から上がってきているそうです。この市場規模の拡大にともない、美容室の数も増えていると言われています。
そんな中、美容師も増えているというデータがあります。しかし、その一方で美容師は人手不足となっているのです。
つまり、美容室が増え、美容師も増えているのに、いざ美容室に就職してみると、労働環境や待遇などへの不満や、結婚・妊娠などの理由で離職してしまう美容師が多いらしいのです。
美容師の離職率は約50%とも言われています。

収入

美容師の平均年収は約330万円です。全業種の平均年収が約440万円なので、決して高収入ではありません。
ただ、アシスタント時代は平均年収約250万円で、さらに厳しいようです。スタイリストとして経験を積み、役職がつくと平均年収400万円~500万円となります。
また、美容師の給料は歩合制になっていることが多く、トップスタイリストになると平均年収約600万円に届く人もいるそうです。

労働環境

長時間労働で体が疲れやすく、土日も十分に休むことができないなどと言われているのが美容師です。
実際、美容室は土曜、日曜、祝日にも営業していることが多く、すなわち美容師も土曜、日曜、祝日は休めません。営業終了後に練習会やミーティングがある店もあり、拘束時間は長くなります
特にアシスタント時代はスキルアップのための練習が欠かせませんが、店が設定する営業時間後の練習は残業代を請求できますが、自主的な練習には残業代も出ないものです。それでもアシスタントは積極的に練習しないと早くスタイリストになれないため、労働環境を過酷だと感じる人が多いようです。

社会的地位

美容師の社会的地位は低いと言われています。
社会的地位とは、社会の中に確立された、人々の名誉や威信を伴う位置のことだそうです。そんなものが高いとか低いとか言って喜ぶような人たちとは付き合わないのが良いのではないでしょうか。

美容師の将来

美容室が増え、多くの人の美容に関する意識、関心が高まり、美容師も増えているようですが、美容師になっても長続きせず、離職率が高いのが現状です。
そんな美容師の将来とは、どんなことが予想されるのでしょうか。

高齢者向け、AIの普及

このところ多くの業界で人手不足が進んでいて、その解消のためもあって、AIの普及が進んでいます。人が足りないところはAIシステムを駆使して補おうというわけです。例えば、運送業界ではトラックの自動運転システムの開発が進んでいます。
今後はいろいろな業界でAIロボットが、人に代わって仕事をするようになっていく可能性が高いです。ただ、1人1人の好みやニーズに応じてロボットがお客様に満足してもらえるようなヘアカットをするのは、やはり相当難しいでしょう。生成AIを使って仕上がりを確認するなど、AIが美容師の仕事をサポートすることはあっても、ロボットが完全に美容師に成り代わることはできないと言われています。
美容師の仕事をロボットに奪われることは、まだ当分ないはずです。
一方、人手不足とともに高齢化も進んでいて、高齢者向けの美容サービスの拡大が予想されます。施設や自宅を訪問して高齢者にヘアカットを施す、福祉美容師の需要が高まっていくでしょう。

目標を立てる

現状は決して明るくありませんが、美容師は将来性のある仕事です。もちろん、美容に関心の強い人にとって、とても魅力的な仕事であることにも変わりありません。
この美容師の仕事を長く続けるためには、やはり「将来の目標」を持ったほうが張り合いも出るというものです。

従業員としてのキャリアアップ

美容師は最初アシスタントとして仕事を始めますが、多くの人は「美容師アシスタントとして仕事したい」と思って美容師国家資格を取得するのではなく、「美容師スタイリストになりたい」と考えます。
そしてスタイリストになると、次はトップスタイリスト、カリスマ美容師、店長と、努力すればキャリアアップしていくことも可能です。
キャリアアップしていけば収入も増えますし、自分なりのスタイリングも見えてくるかもしれません。仕事が楽しくなります。

転籍

美容師としてキャリアを重ねていくと、今現在勤めている店ではもうやりたいことがなくなったと感じることもあるかもしれません。
そんなときは、自分の新たな可能性を試すため、違う店に移ることを考えても良いでしょう。美容師として知識や技術の幅が広がることにもなるはずです。

独立開業

ただ美容師としてお客様のヘアカットをするだけではなく、店のコンセプト、運営方法など、すべて自分の思い通りにしてみたいと思う人は、独立開業します。
美容学校に通い、美容師国家資格の取得のために勉強しているときから「将来は独立開業する」と心に誓っている人もいます。

海外進出

美容師の仕事は髪を切って、お客様の容姿を美しくすることです。そして高度な技術を必要とする専門職です。
美容師は世界中の多くの国にいます。その国の人が美容師として仕事をしています。
技術職なので、その技術が高ければ、どの国でも成功します。世界のセレブのヘアスタイルを担当することも夢ではありません。

転職

美容師としての仕事を「やり切った」と感じたら、スッパリ辞めて違う仕事を探しても良いかもしれません。

目標に向かってすべきこと

目標が決まれば、その達成に向かってやらなければいけないことも見えてくるはずです。

キャリアプランの設計

その目標を達成するには、どうすれば良いかという道筋を明確にしましょう。
例えば、現在アシスタントなら「いつまでにスタイリストになる」「スタイリストになるためにコレをやる」「いつまでにトップスタイリストになる」「トップスタイリストになるためにコレをやる」と、時期やることを具体的にすることが肝心です。

スキルアップ

将来、カリスマ美容師になるにしても、転籍するにしても、独立開業するにしても、海外に進出するにしても、スキルアップは必要です。
仮に将来、転職することになるにしても「美容師の仕事をやり切った」という充足感とともに転職するなら、やはり日ごろからスキルアップに努める必要があります。

差別化と自己アピール

将来の目標を持って努力を続ける美容師は多いはずです。
その中で、少しでも早く目標を達成するには、抜きん出た存在になることが必要です。そして、抜きん出た存在だと、周囲に認識してもらわなければいけません。さもないと自己満足で終わってしまいます。
抜きん出た存在だと周囲に認識してもらうということは、すなわち周囲からの高評価を得るということです。他者との差別化を図り、それをきちんと周囲に知ってもらうわけです。
今はSNSなど、情報などを発信できるいろいろなツールがありますから、有効活用しましょう。

まとめ

過酷な環境に置かれている美容師が多いですが、業界の将来は明るいとも言えます。美容師の仕事に魅力を感じる人は、仕事のやりがい、面白み、醍醐味を感じるためにいろいろ試行錯誤してみると良いでしょう。

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