定着率にもつながる!かも。新人美容師を育てる方法

美容師

このところ美容への関心が高まり、美容室も全国的に増えている一方、美容師不足が業界での課題になっているようです。その背景には「立ち仕事で体力的に過酷」「拘束時間が長い」「給料が低い」などの、楽ではない労働環境があります。
リゾート地で、パラソルを広げてカクテルを飲むような、そんな極楽な労働環境なんて滅多にあるものではありませんが。
それはともかく、要するに美容師不足の原因の1つは、離職率が意外と高いことでもあるようです。せっかく「美容師になりたい!」と志した人たちを、そう簡単にあきらめさせてはいけません。
「美容師になりたい!」人たちが「美容師の仕事は楽しい」と考えるようになるまで、じっくり育てることが肝心なのです。

はじめに

美容師になるには時間お金もかかります。就職した途端に辞めてしまうのはとてももったいないです。
美容師の仕事には確かにツラいと思えることもいろいろありますが、その先には「美容師になって良かったーっ!」と叫びたくなるような醍醐味が待ち受けているに違いありません、ということを美容室の経営者や上司、先輩たちが教えていく必要があります。
それが人材を育てるということです。今回は、美容師を育てる上で重要な項目をいくつか、こっそり紹介します。

基本教育を重視

美容室としては、できれば即戦力をほしいところかもしれません。新人美容師は新人美容師で、自分は学校でしっかり技術を身に付けたと思っている可能性があります。
そのため美容室も、つい実務をしながら徐々に仕事を覚えてもらおうと考えるのかもしれません。
しかし、店の業務内容、1日の仕事の流れ、1か月の仕事の流れなどの基礎的なことを、新人研修の時間を設けてしっかり教えましょう。規模の小さい店ではなかなか難しいかもしれませんが、よく店の内情を知らない新人スタッフには、お客様も不安を覚えます。よく分かっていない新人も不安なままお客様と接することになり、ここで両者の不安は倍増されるに違いありません。

接客の基礎

美容師の仕事は接客業でもあります。接客業の基本として明るいあいさつ気配りおもてなしはっきり話すことなどを教えなければいけません。時間厳守などの社会人の基本的マナーも改めて教える必要があります。
「それくらいのことは知っているだろう」という「だろう」教育ではなく「大事なところが抜けているかもしれない」という「かもしれない」教育が大事です。

経営理念について

たとえ規模が小さい美容室でも、経営者がいて従業員がいるなら、やはりそこは組織です。アットホームな職場という言葉がありますが、いわゆる家族経営でもない限り、本当の家族ではありません。経営上、仕事上、何かトラブルがあったとき、家族であれば「助けるのが当然」と考えるかもしれませんが、家族でなければそこで気持ちがバラバラになっていく可能性もあります。
そんなときに大切なのが経営理念です。経営理念は、会社など事業体が困難を乗り越えるために従業員がよすがにするものです。羅針盤とも言えます。
従業員が経営理念に共感を持てると、難局も経営者とともに乗り切ろうと考え、辞めたりしないはずです。

慣例は忘れる

美容師の世界も昔は徒弟制度で、新人は先輩からきちんと説明してもらえず、「見て覚えろ」と言われてベテランになったという人もいるかもしれません。そんな人は、自分が歩んできた道こそ、世の中で唯一の「正しい方法」だと考え、新人にも同じように、かつて自分が先輩からされたように仕事を教えようとします。今さら「その方法は違う」なんて言われたら、自分自身を否定されたように感じてしまったりします。
しかし、それはそれこれはこれなのです。
代々、この店はこうやって新人を教育してきたという慣例は忘れ、効率的で論理的な方法で教えましょう。

一貫した教育に

多くの新人美容師が、美容室に就職して仕事を教わる際、一番困ってしまうのが、先輩によって教える内容が異なることです。
当然、新人は混乱します。職場の混乱迷惑を被るのはお客様です。

マニュアル化

先輩美容師によって教える内容に違いが出ないよう、店として新人教育のためのマニュアルを作ると良いでしょう。
新人教育を効率化できますし、先輩美容師にとっても、改めて基礎を学ぶための手引きとなります。

意味を説明する

昔の「見て覚えろ」式の教え方はとても非効率です。ただ時間だけがかかりますから、昔は「一人前になる近道はなく、時間がかかって当たり前」で済んだかもしれませんが、やはり早く効率的に一人前になってくれなければ、店が大変です。
「見て覚えろ」ではなく、新人には「しっかり考えて覚えてもらわないと困る」わけです。そのためには、なぜそうしなければいけないのか、しっかり理由意味とともに仕事を教えることが必要です。
「なぜそうしなければいけないのか」という理由が分かっていれば、自分で考えてより効率的にできる工夫を編み出すかもしれません。何かトラブルがあったとき、理屈を考えて対処法が分かるかもしれません。
もちろん、経験が浅い新人のころは、自分で考えたことがそのままお客様への施術で使えないこともあります。そこはきちんと経験豊富な先輩がチェックしなければいけませんが、肝心なのは「自分で考える」ことを繰り返させることです。

上手に叱る

手取り足取り、ていねいにじっくり教えることは大切ですが、ミスなどをした場合はしっかり叱りましょう。ミスに対して注意深くなります
ただ、怒ってはいけません。怒ることと叱ることは別だと認識しなければいけません。

上手にほめる

ほめるところはきちんとほめることも必要です。教育はミスを探して叱ることだけではありません。従業員の気持ちを高揚させ、仕事の楽しさに気付いてもらうことも教育として重要です。
ほめるときも具体的に、どこが良かったのかを伝える必要があります。仕事に対する理解が早くなります。

まとめ

人材育成はそもそも時間や手間がかかるものです。はしょったりしても一人前の美容師は育ちません。
しっかり教えて新人がいろいろな技術を身に付け、さらに技術を向上させていくことお客様の満足度の向上にもつながりますし、店の売り上げ向上にもつながります。

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