生き残りをかけて! 美容室の経営戦略とは

美容室

多くの人の美容への関心が高まり、美容室の数も増えています。
その一方で閉店せざる得なくなる美容室も少なくないと言われています。

はじめに

人々の美容への関心は高まっていますが、止まらない少子化によってそもそも人口が減少。美容室が増えても、お客様の取り合いが起こってしまっているようです。
また、物価高が止まらず、人々は美容への関心を高めつつも出費を抑えようとし、美容室の客足が遠のいているのかもしれません。
どちらも政治家がきちんと責任を果たさないことが原因です。皆さん、きちんと選挙に行きましょう。
それはともかく、そんな今だからこそ、美容室の経営を見直す必要がありそうです。

美容業界の課題

美容への関心の上昇によって店舗数が増え、美容室同士の過当競争が激しくなっています。同時に、物価高のせいで美容室での出費が減少傾向にあります。
とにかく集客を図らなければ生き残れない状況だと言えるでしょう。

お客様のニーズをとらえる

ひと言に「美容への関心が高まっている」と言っても、お客様が美容に関して求めているものは人それぞれです。美容室に求めているものも人それぞれです。

美容への関心

美容室は美容に関する専門家の店なのだから、最新美容を取り入れたヘアスタイルを提案してほしいと思っている人もいるでしょう。
美容室ではヘアカットだけではなく、爪もキレイに飾ってほしいとか、まつ毛も美しくしてほしいといった要望を持っている人もいるでしょう。
余計なことはしなくて良いので、伸びてしまった髪を切って見た目を整えてくれさえしたら良いという人もいるかもしれません。

美容室への要望

せっかく美容室でお金を払うのだから、豪華な空間で贅沢な気分を味わいたいという人もいるでしょう。
美容室では優雅なひと時を静かに過ごしたいという人もいるはずです。
美容室だろうがどこだろうが、とにかくおしゃべりしたいという人もいるに違いありません。

ターゲットの明確化

美容師の技術が高く、それに反比例して低価格の店があったとしたら、多くのお客様が来店して繁盛するかもしれません。
しかし、それは現実的に難しいものです。美容師の技術が高ければ、普通なら給料も高くし、合わせて価格を上げることになるからです。
ただ仮に、美容師の技術が高く、それなりの価格で技術を提供する店でも、そこにお客様が求めるサービスがなければ、お客様は来ません。
まず、美容室としてどんなお客様に来てほしいかを明確にしましょう。30代~50代の富裕層をターゲットにして高級志向の店にするのか、子どもから高齢者まで幅広くターゲットにして「近所の寄り合い所」のような店にするのか、ヘアカット以外のメニューを充実させて、総合的に美容を専門にした店にするのか、店の在り方でターゲットとなるお客様の層も違ってきます。
ターゲットを明確にしたら、そのターゲットに合わせた店づくりを行いましょう。高級志向の店なら、内装や外装にもお金をかけて高級感を出す必要がありますし、備品なども高級品をそろえなければいけません。もちろん、価格も高く設定するのですから、美容師はそれに合わせた超一流の人を採用します。

立地を考える

高級志向の店を開くのに、過疎化が進む場所を選んでも期待する結果を得られないかもしれません。もっとも、過疎化が進んでいるところではどんな店でも繁盛させるのは相当難しいでしょうけど。高級志向の店を開くなら、高級住宅街を選んだほうが賢明です。
大学や企業がなく、そのために若者が離れ、住民の多くが子どもか高齢者という町の場合、子どもや高齢者をターゲットにした店を開くのが賢明です。幅広いお客様に来てもらえるような店にする必要があります。
逆に高級住宅街であれば、庶民的な店にするより、高級志向の店にしたほうが良いかもしれません。
立地を考え、そこに合わせた店にするか、こういう店にしたいからそれに合わせた地域を探すか決める必要があります。

店の存在をアピールする

ターゲットを明確にし、それに合った場所でそのターゲットを想定した美容室を開いても、必ずしも大勢のお客様が集まるわけではありません。店の存在をアピールしなければいけないのです。
幅広い層にアピールするなら、チラシなどの紙媒体が有効ですが、若者向けならやはりSNSです。

店の独自性を考える

今は人々の美容への関心が高まり、美容室が激増しています。競合他店がないような過疎地で店を開けば、お客様も集まるかもしれませんが、繁盛させるのは難しいかもしれません。人口が少ないですから。
美容への関心が高い人たちが住んでいるような街で店をオープンすれば、競合他店が多く、生き残るは難しいでしょう。
肝心なのは、他店に負けない店の独自性です。店の強みです。店の個性です。専門性です。優位性です。説得力です。
この独自性がよほど強烈であれば、過疎化が進む地域で開業しても、全国からこぞってお客様が集まらないとも言い切れないのではないかと思われます。

売上アップの方法を考える

例えば、単純に売り上げを上げようとすれば、価格を上げれば良いです。しかし、単に価格を上げてもお客様は増えません。物価高でもありますし。
逆に価格を下げれば、もしかしたらお客様が集まるかもしれません。しかし、備品代や美容師への給料を低くする必要が出てきて、お客様の満足度は下がりますし、美容師も辞めてしまう可能性が高いです。
しかし、価格を上げると同時にお客様の満足度も上げれば、売上アップにつながるのではないでしょうか。最上級の技術を持つ美容師を雇用し、備品なども高級品を使うわけです。つまり、高級志向の店であれば、価格が高くても高級志向のお客様は納得します。
ちなみに価格を上げないで売上アップを目指すなら、お客様の数を増やさなければいけません。しかし、お客様が増えれば美容師の負担が重くなり、美容師を増やす必要が出てきます。
売上アップを狙う場合、客単価を上げるか、お客様の数を増やすか、どちらかになるかもしれませんが、店の方向性とともにじっくり考えてみると良いでしょう。

美容師の技術を高める

何にせよ、お客様の満足度を上げて店を成功させるには、美容師の技術を高める必要があります。そのためには、店として技術向上を美容師個人に任せるのではなく、外部講習への参加を支援したり、スタッフが参加しやすいように勤務時間内に店内の勉強会を開くなど、店としての取り組みが必要です。

サービスの質を高める

お客様の満足度を上げて店を成功させるには、ヘアカットなどの施術以外の付加価値を充実させることも重要です。「あの店に行けば、髪をキレイにしてくれるだけではなく、心地良い気持ちにさせてくれる」と思ってもらうわけです。
例えば、施術メニューにヘッドスパや本格的なマッサージを取り入れたり、お客様にスキンケアやメイクアップのアドバイスをしたり、総合的な美容に関する専門サロンとなるなどの取り組みをします。
お客様に提供するドリンクや雑誌なども豊富な種類をそろえるのも付加価値になります。

出費を考える

美容師の技術を高めたり、サービスの質を高めようとすると、どうしても出費が増えます。下手すると赤字になります。それでは元も子もありません。
店の成功を考えるのであれば、収入と出費を1つ1つ検証し、出費が増えてもしっかり利益を出すようにしなければいけません。

経営知識を増やす

収入と出費のバランスを考え、少しでも利益を上げてそれを従業員の給料に還元してお客様にも従業員にも幸せになってもらうことを考える、これを経営と言います。
美容室を成功させるには、経営に関する知識を増やすことが必須と言えるでしょう。
例えば、企業が新しい事業に挑戦するときに利用できる補助金助成金があります。美容室でもそうした資金調達の可能性を探すのも1つの有効な方法です。
経営者視点で知識や情報を増やし、いろいろ試してみましょう

まとめ

人口が減少しているのとは反対に美容室が増えています。そんな時代に生き残るには、健全な経営で利益を上げていく必要があります。経済には世界情勢や株の動きなど、さまざまな要素が絡んできますから、そうした情報にも逐一目を光らせなければいけないかもしれません。
一方、ひたすらお客様を喜ばすことだけを考え、利益はほとんど無視して店を経営する店主も世の中にはいます。結果論として店が繁盛したりもしています。
いろいろです。

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