幸福というのは主観的なものです。つまり、はたからどう見られようが、本人が「私は幸福」と感じているなら、その人は幸福なわけです。
はじめに
美容師は「幸福度が高い職業」だそうです。なぜでしょう?
幸福度とは
幸福度とは、幸福の程度のことです。主観的な幸福をあえて数値化したりします。
自分はどれだけ幸福なのかを10段階で評価する幸福度調査を行って国別にランキングしたところ、約160カ国中、日本人は60位くらいだったそうです。
大勢の日本人が「まあまあ幸福」と思っているのかもしれません。
美容師の幸福度が高い理由
大抵のものごとには理由があります。美容師が「幸福度が高い職業」と言われがちなのも、何かしらの理由があるはずです。
社会的になくてはならないから
美容師は社会にとってなくてはならない存在です。なぜなら人の髪は放っておくと伸びるからです。髪が伸び過ぎると人が死んでしまうとか、生きていけなくなるというわけではありませんが、社会生活を送る上では結うか切らなくてはいけません。ある程度は、結っていれば邪魔にはならないでしょうが、それもある程度までです。
伸びた髪は切らなければいけませんが、自分で自分の髪を切るのはかなり難しいです。仮に美容師という仕事が存在しない世界で、友人知人がお互いにお互いの髪を切ることが一般的であったとしたら、なかなか文明社会と言い難いものがあります。
思い通りに髪を切ってくれる機械があれば良い? それは未来の話になります。
そんなわけで、美容師は社会にとってなくてはならない重要な存在なのです。自分が「社会から必要とされている」と思うと、幸福度も自然と上がるでしょう。
接客業だから
美容師の仕事は接客業でもあります。
美容師に限らず、多くの接客業従事者はいろいろなお客様と接し、感謝されたりします。
また、いろいろなお客様とコミュニケーションを取ることで、いろいろな人と人間関係を構築していきます。決して社会に自分1人だけで生きているわけではないと実感できます。いろいろな人との出会いも経験できます。
低収入だから
美容師の年収は200万円台後半から300万円台だと言われています。全産業の平均的な年収が約430万円なので、平均を下回っていることになります。中には低収入だと感じる人もいるでしょう。
もしかしたら、割りと多くの人が「美容師は低収入」だと認識しているかもしれません。
価値観は人それぞれなので一概には言えませんが、日本では比較的多くの人が「収入は少ないより多いほうが良い」と思っています。
そんな日本はネットを便利に使える国なので、「美容師は低収入」なんてこともネットで検索すれば数秒で出てきます。そのため、かなり多くの人が「美容師は低収入」だと知っているわけです。
それでも美容師になりたいと考えて手間暇とお金をかけて美容師国家資格を取った人だけが美容師になれるのです。低収入と思われる職業に、手間暇とお金をかけて就くのですから、それだけ「美容」「おしゃれ」に強い関心を持っているに違いありません。「美容」「おしゃれ」が好きなのです。家の近くに美容室があったから、なんて理由で美容師になる人は珍しいでしょう。何しろお金と手間暇がかかるのですから。
つまり美容師は「好きなこと」を仕事にできた人たちです。世の中には一流企業だの大企業というだけで勤め、好きでもない仕事に人生の大半の時間を費やしている人たちが大勢います。
そんな中で「好きなこと」に人生の大半の時間を費やしている美容師は、きっと幸福度も高いに違いありません。
高収入も夢ではないから
一般的に「美容師は低収入」と認知されていますが、実は美容師の給料は歩合制になっていることが多いです。歩合制、すなわち「やればやっただけ稼げる」制度です。
お客様に施術をすればするだけ、店の美容関連商品を売れば売るだけ、給料が上がります。中には年収約800万円を稼いでいる美容師もいるとかいないとか言います。
「好きなこと」に人生の大半の時間を費やしつつ、全産業の平均年収を軽く超える年収を稼いでいれば、きっと幸福度も高いでしょう。
技能職だから
美容師は専門的な高い技能を必要とする職業です。加えて流行も取り入れていかなければいけません。
そのため、常に技術を向上させ、新しい流行を学ばなければいけません。技術向上の練習を重ね、新しい技術を学んでいけば、自分の成長を実感できます。成長を実感すると、充足感に満たされます。
満ち足りた幸福を感じるに違いありません。
まとめ
以上のことから、美容師は日々幸福だと感じて暮らしていける職業だと言えます。
また「生きているだけで丸儲け」と考えられる人は、美容師でなくても日々幸福だと感じて暮らしているはずです。
幸福かどうかは、気の持ちようなのかもしれません。


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