もしも、美容師国家資格試験に落ちたら

美容師

美容師になるには美容師国家資格が必要です。
逆に言うと、美容師国家資格がなければ美容師になれません
そして美容師国家資格を取得するには、試験に合格しなければいけません。申請すれば誰でも取得できる、というわけではないのです。
美容師国家資格試験に合格するために、美容師になりたい人は美容学校に通ってひたすら勉強します。
しかし、もしも美容師国家資格試験に落ちてしまったら、どうなるのでしょう? どうすれば良いのでしょうか。

そもそも、どんな試験かを知ろう

美容師国家資格試験に落ちてしまったらどうなるかを考える前に、美容師国家資格試験とはどういうものなのかを把握しましょう。
美容師国家資格試験には実技試験筆記試験があります。1日で2つの試験を行うのではなく、それぞれ別の日に行います。通常は先に実技試験で、次が筆記試験となっています。
とは言え、実技試験が先だから、先に実技試験の合否が発表され、仮に実技試験で落ちたら筆記試験は必然的に受けられない、ということはなく、合格発表日にまとめて合否が発表になります。
もちろん、どちらかが合格水準に達していなければ、結局は美容師国家資格を取得できません。つまり、仮に実技試験で合格点を出しても、筆記試験で落ちれば、美容師国家資格は取得できないわけです。

美容師国家資格試験は年2回

美容師国家資格試験は、基本的に年に2回行われます。
2月の実技試験、3月の筆記試験(春期)と、8月の実技試験、9月の筆記試験(秋期)です。合格発表は春期が3月下旬、秋期が9月下旬です。
また、春期の願書受付締め切りは前年の11月、秋期の締め切りは5月です。
多くの人が美容学校最終学年在学中に春期の試験を受けます。

美容師国家資格試験の合格率は?

日本の最難関試験の一つと言われる司法試験の合格率は20~40%前後だそうです。
美容師国家資格試験はそこまでの難関ではないようです。合格率は春期が85%くらい、秋期が60%くらいだそうです。
美容師国家資格試験は年に2回あるので、春期の試験で落ちても、秋期に再チャレンジする人がいるわけです。

不合格には3つのケースがある

美容師国家資格試験に落ちるケースには、大別すると3通りあります。
1つは、実技と筆記の両方で落ちるケースです。
2つ目は、実技では合格したものの筆記で落ちるケース。
3つ目は逆に、実技で落ち、筆記だけは合格するケースです。

どのケースでももちろん必要以上に落ち込むことはありません。「たかが美容師国家資格試験に一度落ちただけだ」と自分に言い聞かせ、すぐに気持ちを切り替えましょう。すぐに気持ちを切り替えるのは難しいという人も、とりあえず、落ちた事実はしばらく忘れましょう。

再チャレンジを考える

しばらく忘れたら、不合格となったポイントをしっかり振り返ってみましょう
もし、実技が不合格だったなら、緊張のあまり大事なポイントを外していた可能性もあります。技術的にはダメなところがなくても、衛生面で気をつけることを忘れていても、不合格になり得ます。
思い返してみて、どれも「うっかりミス」だったとしたら、十分再チャレンジする価値はあるかもしれません。

もし、筆記が不合格だったなら、これはやはり机の勉強が不得意だった、ということかもしれません。
しかし、一般の大学などの入学試験もそうですが、筆記試験はコツさえつかめば突破できるものです。無駄な勉強法ではなかったかを振り返り、効率的に大事なポイントを記憶できるような勉強法に切り替えましょう。

もし、どちらも不合格だったとしたら、上記の振り返りを両方ともやってみましょう。
とにかく美容学校で一所懸命勉強したのですから、1回失敗したからと言ってあきらめるのはもったいないです。
もし、一所懸命勉強しなかったのなら、合否を運に頼ったことになります。それで不合格だったとしたら、運がなかったということですんなりあきらめられるのではないでしょうか。

再チャレンジは何回までできるか

再チャレンジする場合でも、合否が判明する3月には就職先の美容室や美容サロンが決まっているでしょう。ですから、再チャレンジは勤めながらやるということになります。
最初の試験の不合格ポイントを先輩美容師や店長に相談し、再チャレンジに備えると良いでしょう。
ただ、美容師国家資格試験に不合格の場合、内定を取り消す美容室や美容サロンがあるかもしれません。そんな不人情な店は「こちらからお断りだ」くらいの気持ちで割り切り、次に行きましょう。
ちなみに、平成10年4月1日以降の美容学校入学者と平成10年3月31日以前の入学者では受験資格が違うようですが、平成10年3月31日以前の美容学校入学でも受験資格がなくなるわけではないみたいです。
つまり、再チャレンジは何回でもできるようです。

あきらめる

美容師国家資格試験に落ちた場合、せっかく美容学校で一所懸命勉強したのにあきらめるのはもったいないです。
特に実技で受かったのに筆記で落ちたという人は、スキルはあるのですから、後は筆記試験で点数を取れるコツさえつかめば良いわけです。

一方、実技試験で落ちた人は、緊張のせいもあるかもしれませんが、もしかしたらセンスがない、すなわち美容師の仕事に適性がないからという可能性もあります。
すっぱり美容師をあきらめ、気持ちを切り替えるのも1つの方法です。
ただ、美容学校での勉強を「なかったことにする」のはもったいないので、エステティシャン、メイクアップアーティスト、アロマセラピストなど、美容師国家資格がなくても就ける美容関連の仕事を目指すのも良いかもしれません。

まとめ

美容師国家資格試験は年に春期と秋期の2回あります。
合格率は春期のほうが高いようです。美容学校で一所懸命勉強している学生たちが、それまでのアツアツの情熱を一気にぶつけてくるので、それだけ合格しやすいのでしょう。基本的に美容学校でしっかり勉強した人は、大抵は合格できるのが美容師国家資格試験です
秋期に合格率が下がるのは、最初の試験で受からなかった人は、そもそも美容師に向いていなかったから、かもしれません。
しかし、「好きこそものの上手なれ」という言葉もあります。「あきらめないこと」も、才能の1つとも言われています。
何にせよ、確率がどうとか、傾向がどうという前に、大切なのは自分の気持ちです。

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