お客様は神様ではありません。しかし、「ありがたい存在」ではあります。
はじめに
お客様は「ありがたい存在」ですが、神様ではなく、人です。
美容師は高度な技術を要する専門職ですが、やはり人です。
お客様と美容師は、お互いに人間同士ですから、本来は対等な関係です。お客様は美容師に報酬を払いますから、美容師はお客様なくしては生活できないわけですが、お客様も髪を切って容姿を美しくしてくれる美容師がいなくては困ります。つまり、お互い様です。
それはそれとして、今回は美容師にとって「来店がうれしいお客様」とはどんな人なのかを深掘りできるとうれしいように思います。
こんなお客様がうれしい
美容師とお客様はお互い様な関係ですが、美容師はプロとして、基本的にはどんなお客様にもていねいに接し、快適に過ごしてもらい、髪型の仕上がりに満足してもらえるように努めます。それがプロだからです。
とは言え、美容師とて人間。やはりお客様とも相性がありますし、「こんなお客様はうれしいなあ」という思いにとらわれたりします。人間ですから。
感謝を伝えてくれる人
お客様の中には、美容師が要望通りに髪型を仕上げてくれたり、要望以上に素敵な髪型に仕上げてくれると「ありがとう」などと感謝の言葉を言ってくれたりします。要望通りではなくても、人として当然の行動として「ありがとう」と言ってくれる人もいます。
美容師は、プロフェッショナルとして認めてもらっていると思い、うれしく感じるものです。次回もこのお客様の担当になったら、持てるすべての力を出し切って施術しようと、心に固く誓います。
褒めてくれる人
お客様は、美容師が要望通りに髪型を仕上げてくれたり、要望以上に素敵な髪型に仕上げてくれると「素晴らしい出来」などと称賛の言葉を言ってくれたりします。
美容師は、プロフェッショナルとして認めてもらっていると思い、うれしく感じるものです。自分の成長も実感しますし、やりがいも感じます。
次回もこのお客様の担当になったら、持てるすべての力を出し切って施術しようと、心に固く誓います。
提案を受け入れてくれる人
美容師はお客様の髪に関する悩みなどを聞き、その解決法を提案したりします。また、「美しさ」を追求する美容師として「お客様にはこの髪型が似合います」と提案することもあります。
こうした提案を受け入れてくれると、美容師はとてもうれしいものです。それは自分を美容師として信頼してくれていると感じるからです。
「受け入れてくれる」お客様です。「受け止める」なんて言われるとかなり憮然とします。提案を拒否しているわけですから。似ている言葉だからと、だまされてはいけません。
愛想が良い人
美容師の仕事は接客業でもあるので、美容師はお客様に対してできるだけ愛想良くします。お客様も同じくらい、美容師に愛想良くしなければいけない、わけではありません。ただ、人として当たり前に、愛想良くされたら愛想良くすべきです。
「お客様は神様なのだから美容師が愛想良くしても当然」などとと勘違いし、美容師以外の接客業の人に対しても上から目線で横柄な態度を取るなんて言語道断です。
お客様も接客業の人もお互い様なのですから、お互いに不快にさせないようにしましょう。
相性の良い人
美容師は接客業でもありますから、どんなお客様に対しても愛想良く接し、快適に過ごしてもらえるようにします。
とは言え、美容師も人間ですから、対人的な相性もあります。美容師とお客様がお互いに相性が良いと、双方の満足度が上がり、とても充実した時間を過ごすことができるのではないでしょうか。
美的センスのある人
美容師はいろいろなお客様の施術を担当します。中には美容師より人生経験が豊富で、高い知識と深い教養を備えているお客様もいます。そんなお客様と接する美容師は、いろいろと学ぶことが多く、会うことが楽しみになります。
そのお客様の美的センスからも、良い影響を受けるはずです。
信頼してくれる人
美容師からの提案を受け入れてくれる人は、美容師を信頼していると言えるでしょう。法的な提案を受け入れられず受け止めてしまう人は、法を信頼していません。
美容師を信頼してくれるお客様に対しては、美容師もその信頼に応えるため、あらゆる努力を惜しみません。
商品を買ってくれる人
美容室では美容関連商品の販売も行っています。
お客様に信頼されていると感じている美容師は、そのお客様に合った商品をお勧めします。合わない商品はお勧めしません。信頼に応えたいからです。
そんな信頼関係の上で商品を買ってくれるお客様は、より強い信頼関係を感じさせてくれるので、美容師にもありがたい存在だと言えます。
また、美容師がどれだけ販売商品の売り上げに貢献できるかは、美容師の給料も左右します。もちろん、より多く商品を売った美容師の給料は上がるわけです。
そんなわけで美容師にとっては、商品を買ってくれるお客様はとてもありがたいのです。
お客様を紹介してくれる人
自分を担当してくれる美容師を信頼するようになると、友人、知人、親戚に紹介し、その美容師のお客様になるよう勧めたりします。
勧めるほうにしてみれば、下手な美容師を勧めると自分の評価を下げることにもなりますから、勧めるとなると相当信頼していることになります。
美容師としてはお客様から高い信頼を得られていることになるので、とてもうれしいものです。
加えて指名客が増える絶好の機会なので、給料が上がる可能性もあり、うれしさ倍増です。
指名してくれる人
スタイリストにとって、自分を指名してくれるお客様は常連客ということです。お得意様です。ご贔屓様です。スタイリストとしての自分の技術や接客態度などを気に入ってくれているからこそ、毎回指名してくれるわけです。もしかしたら、違う美容室に移ってもそのまま常連客として付いて来てくれるかもしれません。
そんなわけで美容師にとって指名してくれるお客様はとてもありがたいと言えます。
まとめ
美容師にとって一番ありがたい存在は、収入を上げてくれるお客様というよりは、お互いに信頼できるお客様かもしれません。
お客様との間に信頼関係が構築されれば、収入の上昇は自然と後からついてくるに違いありません。
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