ヤブ医者という言葉があります。腕の良くない医者のことです。江戸時代には、医者になるのに特別な資格は必要なかったそうなので、腕の良くない医者もいたのでございましょう。
なぜ腕の良くない医者をヤブ医者と言うのか、語源には諸説あるそうです。ヤブ医者のところには、風邪が流行って医者の数が足りなくなると患者が押し寄せて忙しくなることから、「風で動く」からヤブだという説もあります。ヤブというのは、草や木が生い茂ったところのことです。風が吹くとワサワサ~と動きます。
それはともかく、流行ると患者の数がブワッと増えるのが風邪です。
はじめに
風邪は、流行ると患者の数がブワッと増えます。風邪のウイルスは恐らく人を選んで感染したりはしないのでしょう。ですから、医者でも教師でも政治家でも、美容師でも風邪にかかるのです。
もし、美容師が風邪を引いてしまったら、さあどうしましょう。もちろん、風邪は気合いでなんか治ったりはしません。ただ、「美容師は風邪を引いても休みにくい」という言説もあるようです。
休みにくかろうが何だろうが、休むべきなのですが、そんな言説が流布される背景には何があるのでしょう。今回は、そんな問題に鈍~いメスを入れます。
体調不良のときはどうしよう
そもそも美容師は体調不良のとき、どうしたら良いでしょう。
美容室の多くは予約制を採用していて、しかも今は慢性的な美容師不足になっているそうです。そんなわけで、美容師は多少体調が悪くても簡単には休みにくいそうです。1人の美容師が急に休むと、誰か他の美容師がその代わりを務める必要があるのですが、代わりを務める美容師がいないからです。
もちろん、起き上がれない、歩けないほど体調が悪いときは休むしかありません。しかし、「多少体調が悪い」くらいのときは、なかなか休めないのが現状のようです。
もちろん、「なかなか休めない美容室」ばかりではありません。「体調が悪かったら無理せずに休むように」という美容室もあります。
熱、咳、鼻水があるときはどうしよう
熱、咳、鼻水があるときも「体調不良」と大体同じです。程度によるわけですが、微熱、微咳、微鼻水くらいであれば無理して出勤する美容師が多いようです。
熱、咳、鼻水のうち、咳、鼻水だけ、もしくは咳だけ、鼻水だけの場合は風邪ではなく、花粉症が原因ということもあり得ます。これも症状がひどければ外出さえままならないかもしれませんが、それほどひどくなければ出勤に差し支えないでしょう。
ただ、熱、咳、鼻水の原因が風邪などの感染する病気だとはっきりした場合は、程度がどうあれ、あらゆる手段を講じて何としてでも休みましょう。無理して出勤し、同僚やお客様に病気を移しては大ごとです。
当日、欠勤の連絡はOK?
体調不良や病気は、美容室のお客様が美容室に予約を入れるのとは違い、あらかじめ予定を教えてくれたりしません。体調不良でも休みにくい美容室であれば、当然、美容師は「今日中に体調を戻し、明日は元気に出勤してみせる」と意気込みます。それでも体調が復活しなかったり、朝、急に体調不良になり、やむにやまれず休むのです。当日の連絡になるのは当たり前のことで、それを許さないような美容室は即刻辞めましょう。
お客様が風邪を引いた場合
美容師ではなく、予約を入れておいたお客様が風邪を引くことだってあります。何しろ風邪は流行すると人を選ばずに感染しますから。
風邪を引いたら、自分の体調の回復に努めつつ、他の人に感染させないように努めることが肝心です。
お客様が風邪を引いたら、ギリギリまで様子を見てからどうしてもダメだと判断する、という必要がありませんから、できれば早めにキャンセルの連絡をしましょう。3日くらい前に体調不良になり、そのまま美容室の予約をキャンセルしたものの、予約しておいた当日、ケロッと治って「キャンセルしなきゃ良かった」と悔やむかも、なんてことは考えないでください。予約しておいた当日に治らなくて、当日キャンセルをするより、数日前にでも「なるべく早く」キャンセルしたほうが良いです。もちろん、予約してあった日の朝、突然体調不良になったら、そのまま当日キャンセルしましょう。
キャンセルの連絡はアプリではなく、電話でしてください。そのとき、詳しい症状を話す必要はありませんが、体調不良で行けないと伝えましょう。改めてすぐ予約を入れなくても良いです。ただ、「体調が回復したら改めて予約する」旨は伝えると美容室のスタッフも安心します。
風邪の場合、休んだほうが良い理由
風邪の場合、体は万全ではありません。美容師もフルに実力を発揮して施術できませんし、お客様が風邪の場合も肌が変に敏感になっていたり、美容師の施術があまり効果を発揮できないこともあり得ます。
加えて、風邪は感染する病気です。風邪を引いた美容師が出勤したり、風邪を引いたお客様が来店すると、他の美容師、他のお客様に風邪を移す可能性があります。
それだけではありません。風邪を引いた当人である美容師、お客様も無理して動いたせいで自分の体調を悪化させる可能性があります。
風邪を引いたら安静にしていましょう。
まとめ
美容師が風邪を引いたとき、「休めない」などと言って無理して出勤しても、良いことは何ひとつもありません。周囲に風邪を移し、自分の体調を悪化させるだけです。そんなことは、こんな記事を読まなくても小学生でも分かる話です。美容室の経営者も、スタッフが風邪を引いたら「無理せず休むように」と言って休ませるのが、お客様と従業員を守る、経営者としての正しい在り方です。
「風邪を引いたら美容師も休まないといけない」なんて「キレイごとだ」と言う人がいても無視しましょう。「キレイごと」という非難は一瞬正当なような気がしてしまいますが、努力を怠る人の言い訳に過ぎません。


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