人が集まると人間関係というものが生じます。
この人間関係がこじれると面倒なことになります。これまで世界中で起こってきた争いごと、歴史的事件の多くは、人間関係のこじれがきっかけとなっていると言っても過言ではありません。
はじめに
多くの人が1日の多くの時間を職場で過ごします。多くの人が同じ場所で仕事をするような環境は、人間関係がこじれる温床となっているのかもしれません。
それは美容師とて同じです。
今回は、一見華やかな美容業の裏側で渦巻く、美容師たちの人間関係にするどくレーザーメスを入れてみる時期なのかもしれません。
人間関係が悪いと
人間関係は悪いよりも良いほうが良いと思われがちです。
美容師の人間関係が悪いとはどういうことなのでしょう。ちょっと分析してみようではありませんか。
上下関係が難しい
美容師は、美容師として美容室に就職するとアシスタントとなり、先輩美容師であるスタイリストの補助的仕事をします。昔は、これが体育会的な気質を助長し、ときには先輩後輩の人間関係をこじらせたようです。
先輩が高圧的
美容室に限らず、昔の多くの職場では先輩社員は高圧的で、問答無用で後輩に自分たちのやり方を押し付けました。
そんなやり方が残る職場は、今や「ブラック企業」「パワハラ」などと言われます。後輩たちのストレスはたまるばかりで、「人間関係が最悪」だと感じる人が多くなります。
後輩が言うことを聞かない
昔の職場では、先輩社員は高圧的で、問答無用で後輩に自分たちのやり方を押し付けるのが当たり前でもありました。きっと多くの人たちが泣いて過ごし、自分たちに後輩ができると同じ仕打ちを後輩にしたでしょう。ただ、「当たり前」ではあったので、後輩もあまり重く考えず、素直に従ったかもしれません。
しかし今は「ブラック企業」「パワハラ」などの概念が普及し、「先輩の言うことを必ず聞く必要はない」と思う後輩が増えているようです。人手不足も重なり、「言うことを聞かない後輩」にどうやって仕事を教えるかに頭を悩ませるようになった先輩もいるとかいないとか。先輩たちのストレスはたまるばかりで、「人間関係が最悪」だと感じる人が多くなります。
同僚の目が気になる
人間関係のこじれが生じるのは先輩、後輩だけではありません。同時期入社の同僚も同じです。
基本的に、同時期入社の同僚との間に上下関係はありません。上下関係がない代わりにライバル関係があります。同時期にアシスタントとして就職していますが、同じタイミングでスタイリストになれるとは限らないからです。一般的な会社でも、自分がまだ係長のときに同時入社の社員が先に課長になったりすることがありますが、同様です。「自分は自分、人は人」という価値観の人は別ですが、他人と比べずにはいられない人は「焦り」「やっかみ」「ねたみ」「そねみ」という感情に襲われ、相当なストレスとなります。
そんな人は、スタイリストになる前から同僚が気になって仕方ありません。同時に、同僚から自分がどう見られているかも気になります。もしかしたら同僚が自分の足を引っ張るようなことをするかもしれないと、疑心暗鬼にもかられます。
ライバル関係がお互いを高めるようなものになるスポーツものの漫画やドラマはいろいろありますが、現実では人間関係をこじらせる元になることもあるようです。
職場の雰囲気が悪い
人間関係がこじれた職場は、ストレスをためた人たちの集まりなので、当然雰囲気は最悪です。
言いたいことを言えない
人間関係がこじれると、お互いを信用できなくなり、お互いに素直にもなれず、言いたいことや言わなければいけないことも言えなくなってしまう危険があります。
先輩は後輩からパワハラだと思われるのを気にし、後輩は先輩からパワハラされるに違いないと誤解し、同僚同士はお互いに足を引っ張られると思い、お互いに言いたいことを言えないわけです。
イライラする
言いたいことを言えないとイライラが募ります。
人間関係が良いと
人間関係が悪いと、職場の人たちは全員イライラするわけです。イライラがたまると注意散漫になり、事故が起きやすくなります。
しかし、安心してください。世の中の美容室やその他の職場は、むしろ人間関係が良いところのほうが多いはずです。さもなければ今ごろ、社会は崩壊しています。
そして職場での人間関係が良いと、こうなります。
職場が楽しい
美容師の仕事はスタイリストとアシスタントが協力して行います。美容師の仕事はチームワークなのです。
スタイリスト同士、アシスタント同士も協力し合う必要があります。
その人間関係が良ければ、仕事もうまくできるので、職場が楽しくなります。
仕事が楽しい
職場が楽しいと、職場に行くのが楽しくなり、仕事自体を楽しく感じるようにもなります。
特に美容師という仕事は、就業するためにわざわざ美容師国家資格を取得しなければいけません。わざわざ取得するのは、それだけ「美容師になりたい」「美容師として仕事したい」と思うからでもあります。ある意味、「アイドルになりたい」と同じ感じです。
そうして就業した仕事なので、そもそも美容師の仕事をできることは楽しいはずです。
人間関係のストレスがなければ、仕事上でのストレスはかなり少ないのではないでしょうか。
職場の雰囲気が良い
職場の人たちのストレスがかなり少ないので、職場の雰囲気も良いです。
一体感がある
美容師の仕事はチームワークでもあり、人間関係がこじれていない職場では人間関係によるストレスも微量なので、チームワークがスムーズにできます。人はそれを「アットホームな職場」と言ったりします。
お互いに切磋琢磨できる
美容室に限らず、多くの職場で同僚はライバル関係にあると言えます。そんな職場で人間関係がこじれていないと、同僚はライバルとしてお互いに切磋琢磨したりします。良いライバルがいる美容師は、技術の向上も早いかもしれません。
オフでも同僚に会いたい
スタッフたちに一体感のある職場では、スタッフたちは自然と仲良くなります。仕事帰りや休日に一緒に遊んだりします。
もちろん、オフのときくらいは同僚と会いたくないと考える人もいるでしょう。しかし、そんな人でさえ、仕事帰りや休日に同僚と一緒に遊んだりするようになる、かもしれません。くわばら、くわばら。
人間関係が悪い原因とは
人間関係は悪いより良いに越したことはありません。しかし、人間関係がこじれていない職場でも、人は人間関係による何らかのストレスを感じてしまいます。人って全く面倒です。
密度が濃い
仕事を遂行していく中で、あまり人と接する機会がないと、当然人間関係のストレスは微量になります。長距離のトラックドライバーは、長距離を走る途中に出会う人と言えば、立ち寄るコンビニか飲食店、ガソリンスタンドの店員くらいです。人間関係のストレスは微量のはずです。
一方、隣のデスクに同僚がいて、作業の節目には同僚と打ち合わせ、先輩に相談し、上司に報告し、申請書を作成して関係部署に提出し、絶えず誰か大勢の存在を意識しながら仕事する人は、人間関係のストレスが微量では済みません。
よほど神経の太い人は別ですが、特別に人間関係が悪くなくても、微量なストレスがだんだん溜まっていき、やがてその人を押し潰すほどのストレスの塊になる可能性あります。
さらに美容室という職場は、テニスコート10面分といった広大な敷地ということはあまりありません。まして地代の高い都会では、美容室も狭い空間になります。スタッフの数がそれほど多くなくても、密度は濃いと言えます。同僚の言動がすぐ目や耳に入ってしまう環境です。
他人の存在が過剰に気になる人は、それだけでストレスになってしまうかもしれません。
相性が悪い
何にでも相性というものがあります。絶賛するコメントが多く、大ヒットした映画を見て、どうもピンとこないことがあります。要するにその映画と相性が悪いわけです。絶賛するコメントが多く、大人気のレストランのメニューを食べて、あまりおいしいと思わなかったというときも相性が悪かったと言えます。
人間同士でも相性があります。相性の良し悪しに分かりやすい理由はなく、何となく苦手だと思うだけです。しかし、これがひどいと、相性が悪い人が近くにいるだけでイライラします。当然ストレスもたまります。
コミュニケーション不足
人間関係がこじれる理由はコミュニケーション不足が大きいのではないでしょうか。
上下関係のこじれも同僚同士のこじれも、お互いがお互いの立場を理解しようと努め、お互いに立場をじっくり説明すれば、こじれが解消され、ストレスも軽減されるはずです。
ところが職場は忙しく、お互いにじっくりコミュニケーションを取っている余裕がありません。そもそもストレスを感じている職場からは少しでも早く離れたいと思うので、実務以外のコミュニケーションに時間を割きたくないと思うでしょう。
まとめ
安心してください。世の中の美容室やその他の職場は、むしろ人間関係が良いところのほうが多いはずです。さもなければ今ごろ、社会は崩壊しています。
加えて日ごろからお互いにコミュニケーションをきちんと取っていれば、チームワークを発揮でき、一人ひとりの技能の向上も早く、仕事が楽しくなり、楽しい職場になります。
逆にコミュニケーションを怠ると、お互いに疑心暗鬼になり、足を引っ張り合い、仕事をしたくなくなり、暗い職場になるでしょう。


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